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陛下「お気持ち」表明 海外でも大きく報道

2016年8月9日 1:53
陛下「お気持ち」表明 海外でも大きく報道

 天皇陛下は8日、「生前退位」をめぐりビデオメッセージの形でご自身の「お気持ち」を表明された。天皇陛下がお気持ちを表明したことについて海外メディアも大きく報じている。

 中国中央テレビは速報で伝え、日本国民にとって非常に大きなニュースだとしている。天皇陛下について「戦争を経験し平和を愛する天皇だ」と指摘した上で、これまでの公務により、「安倍政権によってアジアにひろがった不安を解消しようとしているとの専門家の見方もある」とふれている。

 韓国のSBSは天皇陛下について「11歳で日本の敗戦を体験し、平和憲法を尊重する天皇」と紹介。「200年ぶりの生前退位が成立することになるかもしれず、国民は衝撃を受けている」と伝えた。

 また、イギリスのBBCは「天皇陛下が生前退位の意向を示唆した」と伝えた。「生前退位という言葉は使わなかったものの、公務を次世代に引き継ぎたいと強く示唆した」と報じている。その上で、日本の法律には生前退位についての規定がないため、法改正が必要になる、と解説している。

 フランスの日刊紙「ル・モンド」はこの法改正について、安倍首相が消極的だと伝えている。また、保守層が女性皇族への皇位継承論が再び浮上するのを恐れているなどとしていて、生前退位の実現が容易ではない背景を紹介している。