「生前退位」海外メディアも大きく伝える
天皇陛下が、生前に天皇の位を皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を持たれていることについて、海外メディアも大きく伝えている。
韓国の新聞各紙は「日本社会が驚いた」などとして、陛下のお人柄やこれまでの公務の紹介を交え大きく伝えている。
韓国では参院選で勝利した安倍首相が憲法改正に向けた動きを見せるのではないかと警戒する世論があり、韓国日報は「侵略戦争の誤りに言及してきた天皇が退けば憲法改正を防ぐことが難しくなるという指摘もある」としている。
アメリカの新聞「ニューヨークタイムズ」の電子版も憲法改正と関連づけて、天皇陛下が退位された場合、「皇太子さまが安倍首相と対照的な存在になりうる」と指摘。皇太子さまが「平和の尊さを心に刻み込みたい」と述べられるなど、憲法を称賛するご発言を続けてきた、と紹介している。
一方、中国・上海の大手インターネットメディアは「生前退位」の意向を伝える記事の中で、1992年10月の中国ご訪問を紹介。日中国交正常化20周年に合わせて行われた歴史上初めての出来事と説明し、「中国を訪れた唯一の天皇」と表現している。