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習氏、台湾野党党首と会談 蔡政権をけん制

2016年11月2日 1:45
習氏、台湾野党党首と会談 蔡政権をけん制

 中国の習近平国家主席は1日、台湾の野党・国民党の党首と会談した。お互いに「1つの中国」の原則を確認することで、独立志向の強い蔡英文政権をけん制する狙いがあるものとみられる。

 習主席と台湾の野党・国民党の洪秀柱主席との会談では、双方が「1つの中国」という原則に触れ、互いの認識を確認し合った。

 台湾の与党・民進党は独立志向が強く、蔡英文総統は、この「1つの中国」について、明言を避けていて、台湾独立につながる動きを警戒する中国は当局間の対話を閉ざしている。

 会談で、習主席は、「台湾の独立に対して、断固として反対する」と表明。洪主席もこれに答えた。

 洪秀柱主席「(中国と台湾・国民党は)台湾と大陸の安全を妨害する台湾独立に反対する意志は変わらない」

 さらに国民党は、戦争状態を終結させる、平和協定締結について、議論を進めていく考えを伝えた。中国との関係をより深め、発展を目指す考えで、習主席は、国民党の姿勢に対し、「ともに両岸関係の平和と発展を導いていく」と評価した。

 台湾独立への警戒心や、与党への対抗心など、両者の思惑が一致する形で実現した今回の会談。中国の、台湾に対する揺さぶりは今後も続きそうだ。