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採決直前に…“オバマケア代替案”取り下げ

2017年3月25日 17:55

 アメリカのトランプ大統領は24日、オバマ前大統領の医療保険制度改革、いわゆる「オバマケア」を廃止して別の制度に変える法案を、議会での採決の直前で取り下げた。目玉公約の実現につまずいた形で、政権にとって大きな痛手となる。

 議会下院では24日、「オバマケア」を廃止して別の制度に変える法案の討論が行われていた。しかし、採決直前で討論が中断され、法案は取り下げられた。法案をめぐっては、身内の共和党にも反対意見があり、トランプ大統領はギリギリまで説得を続けたが、最終的に否決の公算が大きいと判断。地元メディアによると、トランプ大統領がライアン議長に対し、法案取り下げを指示したという。

 トランプ大統領「(共和党の反対に)失望している。可決できたはずだ。率直に言って、ちょっと驚いている。(可決は)手の届くところにあった」

 トランプ大統領はオバマケアについて「しばらく放置する」と述べ、当面は見直さない考えを示したが、大統領選挙で敗れた民主党のクリントン元国務長官は「きょうは勝利だった。戦いはまだ終わらない」とコメントしている。

 今回の法案取り下げはトランプ政権にとって大きな痛手で、メディアは「壊滅的な敗北だ」などと伝えている。