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北情勢緊迫の中…金正恩委員長カメラの前に

2017年4月13日 16:53

 北朝鮮の平壌で13日、金正恩委員長の肝いりで建設が進んでいた目抜き通りが完成し、金委員長自らが出席して記念式典が行われた。

 「黎明通り」は高層ビルなど近代的な建物が立ち並ぶ通りで、金委員長の号令の下、約1年で完成した。金委員長は市民の熱狂的な拍手と歓声の中、壇上にのぼりテープカットを行った。

 式典の間、金委員長は険しい表情をみせ、演説することはなく約20分で会場を後にした。また演説した朴奉珠首相は、通りの完成は、「何百発の核爆発よりも効果がある」と述べてその意義を強調した。

 また式典会場には金委員長の妹、与正氏の姿もあった。与正氏は指導部のメンバーや取材陣との間を行き来しながら式典の調整役をつとめているようだった。

 北朝鮮は15日に故・金日成主席の生誕105年を迎えるため、祝賀行事が続く。アメリカのトランプ政権が原子力空母を朝鮮半島近海に派遣するなど緊張が高まる中、首都・平壌の発展ぶりをアピールして、国内の求心力を高めるとともに、世界に国力を示す狙いがあるとみられる。