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「水爆実験、完全に成功」北が核実験を強行

2017年9月4日 1:00

 北朝鮮が6回目の核実験を強行した。ICBM(=大陸間弾道ミサイル)に搭載する水爆の核実験に成功したとしている。

 朝鮮中央テレビ「わが国の北部核実験場でICBMに搭載する水爆実験を行い、完全に成功した」

 気象庁によると、北朝鮮北東部の核実験場付近で3日午後0時31分ごろ、マグニチュード6.1の地震が観測された。その3時間後、北朝鮮の国営テレビは「重大報道」と称する放送で、金正恩委員長が3日午前に水爆実験を指示する書類に署名をしたと報道。そして、核兵器研究所の声明として「ICBMに搭載する水爆の実験を行い成功した」と伝えた。

 核実験の爆発規模については前例がなく大きく、攻撃対象と目的によって威力を調整できる高い技術水準に達したとしている。

 国営テレビでは、核実験に先だって、3日朝、金委員長がICBMの弾頭に搭載される水爆を視察し、「核兵器完成の仕上げの研究開発を力強く行うべき」と強調したと伝えていた。

 写真には、7月に発射したICBMを指す「火星14型 核弾頭 水素爆弾」との文字と、弾頭とみられる図も映っていた。

 核実験は、小型化された核兵器の開発が進んだことを主張したその報道の3時間後に行われたもので、脅威が言葉だけのものではないとアメリカなどに誇示する狙いがあったとみられる。

 韓国気象庁は、爆発の規模は、これまでの核実験の中で最大の50キロトン前後で、前回の去年9月の核実験の5倍から6倍の威力としている。

 発射実験を繰り返し、ICBMの開発を進める北朝鮮が水爆実験に成功したとすれば、国際社会への脅威はさらに新しい段階に入ったことになる。