米「つなぎ予算」成立で合意 壁費用含まず
アメリカのトランプ大統領と野党・民主党の幹部らが6日、会談し、メキシコ国境沿いの壁の建設費用を含まない短期の「つなぎ予算」を成立させることで合意した。懸念されていた政府機関の一部閉鎖は当面、回避されそうだ。
10月から新たな会計年度が始まるアメリカでは、今月中に予算案を成立させる必要がある。しかし、壁の建設にこだわるトランプ大統領は、建設費用が盛り込まれていない予算案は認められないとし、財源が不足して政府機関が閉鎖になっても構わないと表明、懸念が広がっていた。
しかし、トランプ大統領は6日、民主党の幹部らと会談し、一転して壁の建設費を含まない12月中旬までの「つなぎ予算」を成立させることで合意した。与党・共和党も認める方向で、懸念されていた政府機関の一部閉鎖は当面、回避されそうだ。
また、ハリケーン被害の救済措置に加え、連邦債務の上限を12月中旬まで引き上げることでも合意した。これにより、市場が不安視していた債務不履行も当面は回避される見通し。
トランプ大統領としては混乱が予想される要素を先送りすることで、ハリケーン対応に全力を挙げる姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。