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習近平氏、新体制発足 後継者世代は入れず

2017年10月25日 15:45

 中国共産党の最高指導部メンバー7人が25日午後、発表され、習近平国家主席の2期目の新体制が発足した。

 習主席は、最高指導部7人を自らに近いベテランで固め、その下の政治局員25人にも昔の部下など軒並み昇格させる形で権力基盤を固めた。

 習主席は、日本時間25日午後1時前、世界各国数百人のメディアが待つ会場に新たな最高指導部メンバーを従え入ってきた。

 留任する李克強首相以外の5人は、側近中の側近といわれる栗戦書氏、アメリカとの貿易問題の交渉窓口を務める汪洋氏。習政権の政策全般の責任者・王滬寧氏。党人事の調整役で反腐敗を新たに指揮する趙楽際氏、習主席に忠誠を誓っているとされる上海トップの韓正氏。

 習主席は、1期目の最高指導部で多数を占めた江沢民派を一掃し、その下の政治局員25人にも地方トップ時代の元部下を軒並み引き上げた。権力の中枢を習派が占める「習一強体制」が名実共にできあがった形。

 今回、後継者候補として抜てきされるか注目された陳敏爾氏や若手ホープといわれた胡錦濤派の胡春華氏は外れた。後継者とわかる50代の若手世代を最高指導部に入れず、これまでの権力継承の慣例を覆す人事ともいえる。3期目も視野に入れているとされる習主席。権力を維持する思惑がすけてみえる。