アメリカのトランプ大統領が選挙期間中から目玉公約として掲げてきたメキシコ国境沿いの壁の試作品が完成し、２６日、報道陣に公開された。

　試作品としてつくられた壁は、カリフォルニア州サンディエゴのメキシコとの国境すぐ近くに設置された。試作品は壁の向こう側が見える金属製で、上は丸く、よじのぼれなくなっている。

　税関・国境警備局が今年３月、民間から壁の案を募集し、６つの業者の８種類の提案が採用され、試作品としてつくられた。いずれも、高さは約９メートルで、今ある国境のフェンスに比べ約２倍の高さとなっている。

　税関・国境警備局は、今後、試作品の強度や不法侵入をどれだけ阻止できるかを検証し、実際の壁の設計に活用したいとしている。

　しかし、国境の壁の建設をめぐっては、予算計上のメドが立っていないうえ、どこに建設されるかも未定のまま。