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英王子の婚約者にバッシング…背景には?

2018年2月28日 14:19
英王子の婚約者にバッシング…背景には?
世の中で議論を呼んでいる話題について、意見を聞く「opinions」。今回の話題は「ロイヤルウエディング 婚約者にバッシングも」。日本テレビ国際部・岩崎建デスクに聞いた。

5月に結婚式を控えるイギリス王室のヘンリー王子とアメリカの女優メーガン・マークルさん。今月、2人に宛てたとみられる白い粉と共に悪意のある手紙が届いていたことがわかり、人種差別主義者による犯行とみて、警察が捜査を行っています。

2人の結婚に関しては、イギリス王室の新しい風を取り入れようとする姿勢を擁護する意見の一方で、マークルさんの母親がアフリカ系アメリカ人で、これまでも一部メディアが人種差別的な報道をするなど、大きな問題となっていました。


――岩崎さんに、この話題についての意見を書いていただきました。

「懐の深さ」です。これはいろんな立場の人に言えることだと思うんですが、やはりイギリスというのは、元々、階級社会であり、人種差別に関しても一部の人はまだそういったものを考え方として持っているとこは、否定できないところです。

今回の2人の結婚、さらにその前のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚の際にも、やはりキャサリン妃は、近代史の中では、はじめて貴族ではない一般の出自の方だったわけで、その際にも、非常に一部でメディアを中心に出自を取り上げるような報道がありました。

ですが、今、すでに2人は非常に好感をもって、イギリス国内でもほとんどキャサリン妃を批判する人はもはやいません。ウィリアム王子も非常にキャサリン妃を大切にする姿勢というのを発信していて、みんなが温かく見守るということになっています。

なので、やはり王室も過去の慣習にとらわれず、懐深くいろんな人を受け入れ、また、王室自体も、ウィリアム王子、ヘンリー王子自体も、非常に懐深く相手を受け止め、またメディア、一般の人たち、国民も同じように懐の深さをもって見守る――そういう社会をつくっていければ、もっといろんな発見、もっといろんな世界が見えてくるのかなというのは、日本の様子を見ていても同様に思うことです。


――結婚という結果だけを見て、意見を言うのではなくて、その様々な歴史がある中で、王室が結婚を受け入れたという意味というところまで、考えられたらいいなとも思いますよね。

そうですね。やはり、歴史・伝統というのは非常に大事なんですけども、東京オリンピックのマスコットではないですけども、伝統を守りつつ、未来に向かって進んでいく中で、懐の深さをもって物事にあたっていければ、良い結果が生まれるのではないかなと日々のニュースを取材しながら感じています。

――今回の2人の結婚についての話題というのも、そういったことを私たちに伝えているかもしれませんね。

そうですね。(ヘンリー王子の結婚式の予定は)5月ですので、これからそういったことも意識しながら報道していきたいと思います。


【the SOCIAL opinionsより】