セウォル号沈没 国の賠償責任認める判決
4年前、韓国で起きた「セウォル号」沈没事故をめぐり、韓国の裁判所は19日、国の賠償責任を初めて認め犠牲者一人あたりおよそ2000万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
「セウォル号」沈没事故では、修学旅行中だった高校生など299人が死亡し、いまだに5人の行方が分かっていない。このうち、犠牲者118人の遺族らは、韓国政府などに損害賠償を求めて訴えを起こしていた。
ソウル中央地裁は19日の判決で、「海洋警察が乗客の救助を十分行わず国民の命と安全を保護する義務を果たせなかった」として、韓国政府の過失を認定。運航会社とともに、犠牲者一人あたり日本円でおよそ2000万円の慰謝料などを支払うよう命じた。
「セウォル号」事故をめぐり、韓国政府の賠償責任が認められたのは初めて。ただ、原告は、当時の朴槿恵政権が真相究明を妨害した責任があいまいだなどとして控訴する意向。