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サウジ総領事館9時間の異例捜索 記者不明

2018年10月16日 14:27

サウジアラビア(以下、サウジ)政府に批判的な記者が行方不明になっている事件で、複数のアメリカメディアはサウジ政府が記者を尋問した際に誤って死亡させたと認める準備をしていると報じた。

この事件はサウジ人記者のジャマル・カショギ氏がトルコのサウジ総領事館を訪れた後、行方不明となっているもの。「CNN」などが関係者の話として伝えたところによると、サウジ政府は記者をトルコから連れ出そうと尋問した際、誤って死亡させたと認める報告書を準備しているという。

一方、「ニューヨーク・タイムズ」はムハンマド皇太子が記者を尋問したりサウジに連れ戻すことを承認していたと伝えている。ただ、「NBC」によると、サウジ政府は皇太子は殺害を命じてはおらず、皇太子に責任がおよばないような説明をまとめているという。

これに先立ち、トルコとサウジの合同捜査チームが15日、サウジ総領事館に捜索に入った。トルコメディアによると、捜索は約9時間におよび、血痕の検出などに使用されるルミノールを使った科学捜査などが行われたという。

外交特権のある総領事館の捜索は異例だが、行方不明からすでに2週間近く経過していて、真相解明につながる手がかりが得られるかは不透明。