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米朝首脳会談“現時点では合意に達せず”

2019年2月28日 16:10

ベトナムで開かれている米朝首脳会談で、アメリカのホワイトハウスはさきほど、「現時点では合意に達しなかった」と発表した。トランプ大統領がまもなく会見を行う。現地から中継。

トランプ大統領の会見はまもなく日本時間午後4時から始まる。ホワイトハウスの報道官は、さきほど声明を発表し、「非核化を進展させる方法と経済発展について建設的な議論を行った」とする一方、「現時点では合意に達しなかった」と述べた。

金委員長とトランプ大統領の8か月ぶりの出会いは、友好ムードが漂っていた。金委員長は、側近らを交えた拡大会合の冒頭、双方の国の「窓口」となる「連絡事務所」について、「歓迎すべきことだ」と述べ、前向きな姿勢を示した。これは、北朝鮮の宿願と言えるアメリカとの国交正常化に向けた第一歩となる。

また、金委員長はこの場で、非核化に対する強い意欲を表明した。

金正恩委員長「(Q:非核化の意思があるか)意思がなかったらここに来なかったはずだ」

トランプ大統領「今まで聞いた中で最も良い答えかもしれない」「生産的な議論ができた。偉大な指導力で北朝鮮は経済的に成功するだろう」

一方、肝心の非核化の進展をめぐっては、北朝鮮が、核開発の象徴である寧辺の核施設の廃棄と査察に応じるかどうかが最大の焦点だった。

ただ、非核化をめぐりトランプ大統領は28日、「急がない」との考えを繰り返し強調した。

トランプ大統領「私は急いでいない。金委員長と私は正しいことをしたい。スピードは重要ではない」

早急な非核化を求めないと表明した形で、このまま見返りを与えれば、北朝鮮が一貫して訴えている「段階的で同時の行動」にアメリカが応じたことになるとの懸念が出ていた。

ホワイトハウスは米朝のチームが将来的にまた協議を行うことを楽しみにしているとしていて、まもなく行われる会見で、トランプ大統領の口からどんな言葉が語られるのか注目される。