ミャンマー地震…死者2000人超 タイ・バンコクのビル倒壊、中国企業の従業員が隠蔽工作か
ミャンマーの大地震は生存率が下がるとされる発生から72時間を過ぎました。
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震源に近い、ミャンマー第2の都市マンダレー。そこには…
富永大介記者・NNNマンダレー(3月31日)
「日本人が取り残されているとみられる建物です。完全に倒壊していて、骨組みもむき出しになっています」
押しつぶされたマンション。この建物では40人が死亡。日本人1人を含む数百人がいまも取り残されています。
息子が行方不明
「(中にいたのは)18歳の息子です。連絡は取れていません」
家を失った多くの住民が路上生活を余儀なくされています。
家が倒壊した人
「自分たちが家から出てきたら倒壊しました。何も持ってこられなかったです。体だけで逃げ出しました」
日本時間3月28日に発生した大地震。これまでに2000人以上が死亡し、今なお、多くの人が行方不明になっています。
最高気温が38℃を超える中、昼夜を問わず続く、救助活動。マンションから子供が救出される瞬間も。ただ、犠牲者はさらに増えるとみられています。
震源から1000キロ以上離れたタイ・バンコクでも、建設中のビルが一瞬で倒壊。その現場では…
田中純平記者・NNNバンコク(3月31日)
「多くの重機を使って救助活動が続けられています」
タイでは19人が亡くなり、70人以上が行方不明となっています。倒壊現場の近くにいた女性は…
倒壊現場近くにいた女性
「彼氏を待っています。3月28日(地震発生日)に働き始めたばかりです」
倒壊に巻き込まれ恋人が行方不明に。
倒壊現場近くにいた女性
「まだ希望はあります。戻ってきてほしい。顔が見たいです。奇跡が起きて生き延びていてほしい」
この倒壊したビルは政府機関の庁舎になる予定でした。建設を担っていたのは中国の国営企業。このビルを巡り、ある疑惑が。建設を手がけた中国企業の従業員の男4人が、建設資料を持ち出そうと事務所に侵入したとして、タイ当局に一時身柄を拘束されました。
持ち出しの瞬間に撮影された写真には、両手いっぱいに資料を抱えている様子が。急いだせいで落としてしまったのでしょうか。地面に転がる資料の写真も。
男らは「保険金の請求のために書類を持ち出した」と話しているということですが、当局は倒壊の原因を隠滅しようとした可能性もあるとみて調べています。
(3月31日放送『news zero』より)