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南米チリで観測「皆既日食」の魅力とは?

2019年7月3日 19:45
南米チリで観測「皆既日食」の魅力とは?

南米チリなどで、太陽が月で完全に隠れる「皆既日食」が観測され、日本からも天文ファンが駆けつけた。太陽の光が指輪のように見える「ダイヤモンドリング」と呼ばれる現象も見られた。世界中の観光客らが酔いしれた幻想的な天体ショーの魅力とは?

南米チリ。皆既日食がよく見えるという山あいの集落には大勢の人たちが集まっていた。

見学に来た人「昨日の夜10時から(泊まってます)」

見学に来た子ども「(Q.何が起きるか知ってる?)知ってる!空が真っ暗になるんだよ」

そして、地上でもっとも早く皆既日食が観測できる場所のひとつ、ラセレナのビーチにも数え切れない人がいた。

中には日本人カップルの姿もあった。

日本人旅行者「5月2日、令和の次の日から世界に出て、100日間世界一周してきて、日本の反対側で皆既日食を見たいなと」

日本人旅行者「どんな光が見えるのかなって楽しみ」

世界中の人々を引きつける皆既日食。太陽と月と地球が一直線に並び、月が太陽を完全に覆い隠す現象で、「世紀の天体ショー」とも呼ばれている。

そして現地時間の午後3時過ぎ、世界中が注目する天体ショーがいよいよ始まった。

月が太陽にかかりはじめ、太陽が徐々に欠けていく。そして1時間あまりすぎると、徐々に太陽が月の裏側に隠れていく。漏れてくる太陽の光が指輪のように見える「ダイヤモンドリング」という現象が現れる。

そして太陽が完全に隠れる「皆既日食」。月の影から光がたゆたう幻想的な光景が出現した。

その瞬間をとらえた定点カメラの映像では、太陽が完全に隠れたため地上は一気に夜のような暗さになった様子がわかる。

日本人旅行者「消えた!すげえ!」

太陽が完全に隠れる皆既日食の時間は2分あまり。

日本人旅行者「なんやこれ!」

皆既日食が終わり、2度目のダイヤモンドリングが姿をみせた。太陽が本来の姿に戻るにつれ、あたりは再び昼間の明るさに戻る。

「チ・チ・チ・リ・リ・リ、チリ万歳!」

見届けた人の中には、あまりの感動に涙を流す女性の姿もあった。

チリ人の女性「すごく美しくて、サッカーのチリ代表が優勝したような感動です」

日本人観光客「想像を超えてた!」

日本人観光客「こんなにすごいと思ってなかった」

日本人観光客「めっちゃすごいですね。なんか違う星に来たみたい」

絶好の天気に恵まれ、世界中の人を魅了した皆既日食。来年12月にまた南米などで観測できるが、日本で次に観測できるのは2035年9月。