アメリカと中国・ロシアによる非難の応酬で一致した対応とれず 北朝鮮ミサイルで国連安保理緊急会合
北朝鮮は国連の安全保障理事会が緊急会合を開いているさなかにミサイルを発射しました。
会合では、アメリカと中国・ロシアによる非難の応酬となり、一致した対応はとれませんでした。
安保理の緊急会合は、アメリカなどの要請に基づき開かれたもので理事国ではない日本と韓国も関係国として参加しました。
会合では、各国から「日本の安全が脅かされている」などとして北朝鮮への非難と制裁強化を求める声が相次ぎました。
また、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は、制裁の緩和を求める中国とロシアについて「金正恩総書記の後ろ盾だ」などと強く批判しました。
米トーマスグリーンフィールド国連大使「2つの理事国(中国とロシア)は、 北朝鮮の度重なる挑発行為を正当化し、 制裁を強化しようとする試みをことごとく妨害してきた」
これに対し、中国とロシアは、「アメリカが招いた結果だ」と激しく反発するなど非難の応酬となり安保理として一致した対応をとることはできませんでした。
会合終了間際には、北朝鮮が再び弾道ミサイルを発射するなど、安保理の機能不全が改めて露呈した形です。
会合終了後、国連日本代表部の石兼公博大使は、記者団の取材に応じ、今回の発射について、「誠に遺憾であり、安保理が行動を起こさず統一的な意思表示もできないことにつけ入るような行動だ」と非難しました。