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関係悪化の中 日韓外相会談…議論は平行線

2019年8月22日 5:14

日韓関係が悪化する中、河野外相は21日、訪問先の中国で韓国の康京和外相と会談したが、議論は平行線のままだった。

河野外相は会談で、いわゆる徴用工訴訟の問題が日韓関係の「最大の懸案」だとして、解決策を提示するよう改めて求めた。また韓国内での反日デモや日本製品の不買運動について「深い懸念」を表明し、日本人の安全保護に万全を期すよう要請している。

一方、康外相は、日本の輸出管理の強化措置を撤回するよう、強く求めたという。

さらに、福島第一原発の汚染水の処理問題について、日本側に懸念を伝えけん制した。両外相は今後も意思疎通を続けていくことでは一致したものの、両国の間の問題で溝は埋まらなかった。

会談ではまた、日韓が軍事機密を共有するため結んだ協定(=GSOMIA)についても意見が交わされた。

GSOMIAは24日に延長期限を迎えるが、韓国側は慎重に判断するとの姿勢を崩していない。韓国の聯合ニュースは「GSOMIAを延長する可能性が高い」としつつも、「延長しても当面は日本との情報交換を中止し実効性を弱めることで圧力をかける方法が大統領府で検討されている」と報じている。

また、早ければ22日にも韓国政府が延長するかどうかの決定を発表する見通しだと伝えていて、安全保障の分野にまで影響が及ぶのか、行方が注目される。