ロシアのプーチン大統領は2日、トルコのエルドアン大統領と電話で会談し、穀物輸出合意への復帰には、ロシア産の穀物に科された制裁の緩和が必要との考えを示しました。

ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は2日、トルコのエルドアン大統領と電話会談し、「西側諸国がロシアへの義務をすべて履行すれば合意に復帰する用意がある」と述べました。ロシア側は、ロシア産穀物や肥料などに科された制裁を緩和するよう求めています。ロシアとしては、ウクライナに代わってアフリカなどへの穀物輸出を拡大したい思惑があるとみられます。

こうしたなか、ウクライナ側は、南部オデーサ州の港がロシア軍の無人機による攻撃を受けたと発表しました。この港は黒海につながるドナウ川に面していて、ウクライナの穀物を輸出する拠点となっていました。攻撃による死傷者はいないということですが、穀物の貯蔵施設が損傷していて、ゼレンスキー大統領は「ロシアが世界の食糧安全保障を攻撃した」と非難しています。