チョ氏の親族めぐり…関係者の逮捕状請求
韓国の文在寅大統領は9日、次の法相候補に指名していた側近のチョ・グク氏の任命に踏み切った。一方、検察当局はチョ氏の親族のファンドについて関係者の逮捕状を請求し、文政権と全面対決の様相となっている。
韓国大統領府によると、文大統領は9日午前、チョ氏の法相の任命を決定した。文大統領は午後2時に任命状を手渡し、任命の理由などを説明するという。
チョ氏をめぐっては、娘の大学不正入学などの疑惑が相次いで指摘され、今月6日には検察当局が、大学教授を務めるチョ氏の妻を、娘の経歴を偽る文書を作成したとして、在宅起訴した。
さらに、9日、検察当局はチョ氏をめぐるもう一つの疑惑である、親族が運営する投資ファンドをめぐり、横領などの疑いで代表者ら2人の逮捕状を請求したと明らかにした。検察は文政権と全面対決の構え。
こうした中で、チョ氏の法相任命を強行すれば、文政権のイメージダウンは避けられないとの見方も出ていたが、文大統領としては、検察を改革する意志を貫く姿勢をアピールすることで、国民の支持を得られると判断したもよう。