香港・デモ隊に実弾発砲 男子高校生が重体
香港では1日、中国建国70周年の記念日にあわせて大規模なデモが行われた。デモ隊と警官隊が激しく衝突する中、デモ隊の1人が実弾で撃たれ重体となっている。
1日に香港で撮影された映像では、武装した警察官が黒い服を着たデモ隊に拳銃のようなものを向け発砲したように見える。その後、デモ隊の1人は倒れ込む。
撃たれたデモ参加者「胸が痛い。病院に連れて行ってくれ」
香港メディアによると、撃たれたのは高校2年生の男子生徒で、病院に搬送されたが「重体」だという。
警察は深夜に会見を開き、高校生が撃たれた現場を含む複数の場所で、あわせて6発の実弾を発砲したことを認めた。「現場にいた警察官の命が脅かされたため」とコメントしている。
中国の建国記念日にあわせて行われた抗議デモは、警察の許可がないまま、複数の場所で同時に行われ、一部のデモ隊が火炎瓶を投げるなど激しく警察と衝突した。
6月から続く抗議活動の中で警察がデモ隊に向けて実弾を発砲したのは初めてで、今後、デモ隊のさらなる反発が予想される。
一方、中国・北京の天安門広場では1日夜、建国70年の記念日を盛大に祝う記念行事が行われ、習近平国家主席らが見守る中、パフォーマンスとともに花火が打ち上げられた。
国営テレビのニュースも建国70年の記念式典一色で、香港での抗議活動や高校生が警官に撃たれたことは報道されていない。