南米・チリの首都・サンティアゴで、地下鉄の運賃値上げに反対する激しい抗議活動が行われ、大統領が非常事態を宣言するなど混乱が続いている。

チリでは今月はじめ、燃料価格の高騰などを理由に、政府が地下鉄の運賃を値上げした。これに対して、首都・サンティアゴでは学生たちの抗議活動が続いていたが、ロイター通信などによると、１８日、一部が地下鉄の駅を破壊し、バスに火をつけるなど暴徒化した。警察は催涙弾などで鎮圧に乗り出し、３００人以上が拘束され、ピニェラ大統領は首都とその周辺に非常事態を宣言した。

大統領は１９日、値上げの撤回を表明し、学生らに歩み寄る姿勢も示したが、事態が収束するか不透明。