“山本美香賞”北海道新聞記者・酒井聡平さんが受賞 硫黄島の遺骨収集に関する著作発表
優れた国際報道に贈られる「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」の授賞式が都内で行われ、硫黄島の遺骨収集に関する著作を発表した北海道新聞記者の酒井聡平さんが受賞しました。
「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」は、2012年にシリアで取材中に銃撃を受け亡くなった山本美香さんの遺志を引き継ぎ、優れた国際報道につとめた個人に贈られるものです。
24日に都内で第11回の授賞式が行われ、著書『硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ』で硫黄島に残された遺骨の問題を描いた、北海道新聞の記者・酒井聡平さんが受賞しました。
酒井さんは、米軍の核配備問題や日米間の密約が遺骨問題の背景にあることを伝えるとともに、遺骨発掘の歴史などを臨場感をもって描写している点などが評価されました。
酒井聡平さん「戦没者240万人、うち110万人のご遺骨が海外に残ったままです。これら膨大な数の戦没者、この未帰還問題とどうこれから向き合っていくべきか。受賞を機にこういった問題に対する国民的議論が広がることを切に望みます」
酒井さんは、「戦争は終わっても戦禍は終わらない」と強調し、歴史的教訓を多くの方に知ってもらいたいとしています。