国際水泳連盟 トランスジェンダー選手の新カテゴリー創設検討へ
国際水泳連盟は19日、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの選手について、競技への参加を一部制限し、トランスジェンダーの選手が出場できる新たなカテゴリーの創設に向けて検討を始めると発表しました。
国際水泳連盟は19日、ハンガリーのブダペストで総会を開き、ジェンダーに関する指針を決定しました。
それによりますと、男性として生まれ、女性として生活しているトランスジェンダーの選手については、「思春期を男性として過ごしていないことを立証できる」場合を除いて、女子競技への参加は認めないとしています。
一方、女性として生まれ、男性として生活しているトランスジェンダーの選手については、男子競技への参加は認めるとしています。
その上で、トランスジェンダーの選手が出場できる新たなカテゴリーの創設に向け検討を始めると発表しました。
国際水泳連盟・ムサラム会長「我々は全てのアスリートの権利を守ると同時に、女子競技の平等性も守らなければならない」
国際水泳連盟は今後、ワーキンググループを立ち上げ、半年間かけて「新しいカテゴリーを設定するため、最も効果的な方法を検討する」としています。
トランスジェンダーの選手をめぐっては、男性として生まれ、現在は女性として生活しているアメリカのリア・トーマス選手が、女子の部門で優勝したことについて、「公平ではない」と疑問視する声が上がるなど、議論を呼んでいました。