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被害深刻…「アメリカザリガニ」“ミドリガメ” 特定外来生物に指定検討

2022年6月9日 22:29
被害深刻…「アメリカザリガニ」“ミドリガメ” 特定外来生物に指定検討

外来種のアメリカザリガニや、身近な外来種の“ミドリガメ”といわれるカメについて、特定外来生物への指定が検討されています。今や夏の風物詩となったザリガニ釣りですが、活動期を迎え、本格的な駆除が始まっています。そのワケとは…。

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9日、千葉・成田空港にある池で行われていたのは、外来種のアカミミガメ、通称“ミドリガメ”の捕獲です。これまでに捕獲された数は、144匹にのぼりました。

去年9月、この池から出てきた可能性があるカメが滑走路に侵入し、一時、閉鎖されました。今年に入ってからも2件、侵入が確認されていて、活動期となる今年10月まで駆除が続けられるといいます。

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さらに、今、深刻な被害を出しているのが、アメリカザリガニです。こどもたちは、ザリガニ釣りを楽しんでいました。

「あ、いる! ここにいる!」

「またとった。おっきい?」

神奈川県横浜市の都筑中央公園にある池では、こどもたちが、アメリカザリガニに興味津々です。

「え~、大きい」

しかし、公園は被害に頭を抱えていました。

都筑里山倶楽部・調査観察部会 河村暢宏部会長
「増えすぎると、ほかの生き物にも多少は影響が出るんじゃないかと」

池では今、ヒキガエルが孵化する時期ですが、アメリカザリガニの侵入で減少しています。全国各地に生息し被害が相次いでいて、ドジョウを食べる様子もみられたといいます。

身近な外来種の“ミドリガメ”やアメリカザリガニですが、生態系への影響が懸念されるため、先月、規制を強化するための「改正外来生物法」が成立しました。

“ミドリガメ”とアメリカザリガニは「特定外来生物」への指定が検討されていて、早ければ来年春以降、販売や自然に放つことなどが原則、禁止される見通しです。飼育は認めるものの、指定後は、飼育途中で放つと、罰せられることになります。

「むやみに手を出すことがいけないことだなって、わかる機会になればいいと思います」という声も聞かれました。

横浜市の公園では駆除のため、一般の人が参加できるザリガニ釣りを繁殖シーズンに2回(今月26日と9月11日)実施するということです。

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福井県敦賀市にある中池見湿地は、4000種以上の動植物が生息し、「国際的に重要な湿地」と認められた貴重な場所です。

かつては青々とした水草が一面に広がっていましたが、今は食いちぎられ、ほぼ無くなっています。

NPO法人中池見ねっと 藤野勇馬さん
「コロナ禍になりまして、(駆除)活動の頻度自体が下がってしまったり」

コロナ禍で駆除を十分にできず、アメリカザリガニの生息数が2倍になったといいます。そこで、今年から新たな作戦をたてました。

藤野さん
「今年に入ってからは『ザリガニマジで獲る!チーム』という活動してまして」

お手製の網のわなに、ドッグフードを入れ、匂いでおびきだす作戦です。

藤野さん
「ザリガニもかなり入ってますね」

網を引き揚げると、カニなどに紛れて、アメリカザリガニが入っていました。これまでは1か月に1回の駆除でしたが、毎週行い、湿地の自然保護につとめていくということです。

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