マクロン大統領「仏の核抑止力で欧州防衛する議論始める」ウクライナ情勢を巡り

フランスのマクロン大統領が5日、テレビ演説を行い、ウクライナ情勢を巡り、「フランスの核の抑止力でヨーロッパを防衛する議論を始める」と述べました。
マクロン大統領は5日、フランス国民に向けたテレビ演説を行い、世界秩序の崩壊が起きていると述べました。アメリカがウクライナに対する態度を変え、安全は不透明になっていると主張。これから2030年までにロシアは軍事力の拡大を続け、その脅威はウクライナでとどまるとは限らないとし、ヨーロッパは武装が必要だと話しました。その一つとして、フランスの核の抑止力で、ヨーロッパを防衛する議論を始めると述べました。一方で、核兵器使用の決定は、フランス大統領の手中にあると強調しています。
また、ウクライナの和平が成立した後に、ヨーロッパの軍をウクライナに送ることもありうるとし、来週から、希望する国の軍幹部を集め、パリで会議を行うとしています。アメリカのトランプ大統領がウクライナへの軍事支援を一時停止したことなどを受け、マクロン大統領は、アメリカに頼らない防衛の必要性を国民に訴えた形です。