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ウクライナ支援で結束図る欧州 その裏で親露・親トランプのハンガリー首相の動きとは?

2025年3月2日 8:57
ウクライナ支援で結束図る欧州 その裏で親露・親トランプのハンガリー首相の動きとは?
オルバン首相のXより

アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が決裂したことを受け、ヨーロッパの首脳らからは、ウクライナへの連帯を示す声明が相次いでいて、2日にはヨーロッパの首脳らがウクライナ情勢をめぐって首脳会合を開きます。その裏では、EU=ヨーロッパ連合加盟国ながら、親ロシアかつ親トランプの姿勢を貫くハンガリーのオルバン首相が、トランプ氏への支持を表明していて、波紋を広げています。

アメリカのトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が決裂して以降、ヨーロッパの首脳らからは、ウクライナへの連帯の表明が相次いでいます。

さらに、EU内では、「自由世界の新たなリーダーが必要なことが明らかになった」として、アメリカと距離を置き、ヨーロッパがさらに結束するべきだとの声もあがっています。

こうした中、EU=ヨーロッパ連合加盟国ながら、親ロシアかつ親トランプの姿勢を貫くハンガリーのオルバン首相は、SNSでトランプ氏への支持を表明していて、波紋を広げています。

オルバン氏は、会談が決裂したことを受けて、自身のSNSで、「強者は平和をもたらし、弱者は戦争を生み出す」「トランプ大統領は、たとえそれが多くの人にとって受け入れ難いものであったとしても、平和のための勇敢に立ち向かった。ありがとうございます、大統領!」と投稿。決裂した会談後に、ヨーロッパの首脳では唯一、正式にトランプ氏への強い支持を表明しました。

この投稿は、ウクライナ支援で結束を図ろうとするヨーロッパ各国に波紋を広げていて、オーストリアのヨーロッパ議会議員を務めるブラントシュテッター氏は、「愚かな者は愚かなことを言う」と投稿して強く反発しています。

一方のオルバン氏は、批判をものともせず、地元メディアのインタビューに応じ、「トランプ氏は選挙戦で訴えていたことを実行しているだけだ。一方のゼレンスキー氏は平和を望んでいない」と、ゼレンスキー氏の対応を非難し、ウクライナ側への「口撃」を強めています。

2日には、ヨーロッパの首脳によるウクライナ情勢をめぐる首脳会合が開かれますが、オルバン氏は招待されていません。6日にはEUの特別会合が開かれる予定で、この会合でオルバン氏がどのような対応を取るのか注目されています。

最終更新日:2025年3月2日 8:57