ガザ地区・シファ病院から新生児退避 28人がエジプトに到着
イスラエル軍が制圧したパレスチナ自治区ガザ地区のシファ病院から退避した新生児が20日、エジプトに移されました。
ガザ地区とエジプトの境界にあるラファで20日、救急車から降ろされた新生児が、保育器に入れられ、そのまま搬送されていきます。
搬送に関わったWHO(=世界保健機関)の担当者によりますと、ガザ地区北部のシファ病院から南部の病院に退避していた31人の新生児のうちの28人がエジプトに移されたということです。残りの3人は南部の病院で治療を続けていて、母親をはじめ家族らと面会できているとしています。
医師によりますと、エジプトに搬送された新生児たちは、不衛生な水を使ったミルクを飲み、おう吐や下痢をするなど深刻な状態の子もいるということです。WHOは「さらに多くの子どもたちをエジプトに搬送する必要がある」としています。
ガザ地区北部では、24ある病院のうち21か所が完全に機能停止したということで、医療崩壊への懸念が高まっています。
こうした中、ガザ地区保健当局によりますと、イスラエル軍の戦車が包囲していたガザ地区の別の病院でも攻撃があり、12人が死亡し、ケガ人が多数出たということです。