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NATO首脳会議 露は「最も重大で直接的な脅威」 ≪中継≫

2022年6月29日 23:34
NATO首脳会議 露は「最も重大で直接的な脅威」 ≪中継≫

岸田総理大臣は日本時間の29日夜、日本の総理大臣として初めてNATO(=北大西洋条約機構)の首脳会議に出席しています。会議が行われているスペイン・マドリードから、渡邊翔記者が最新情報を伝えます。

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つい先ほど、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難する首脳宣言、そしてロシアを「ヨーロッパ・大西洋地域の平和と安定において、最も重大で直接的な脅威」だとする長期の政策指針「戦略概念」が発表されました。

そしてこの、安全保障上の危機が発生した際に立ち上げる「即応部隊」の増強ですが、特にロシアに近い東欧諸国の軍備増強などを後押しする狙いがあります。

NATOのストルテンベルグ事務総長は、現在のおよそ4万人規模から、7倍以上の「30万人以上」にする方針を表明しています。

また、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟についても、先ほどの会議で首脳らが両国の加盟を受け入れ、必要な手続きを進めることで合意しました。反対していたトルコが、前日に加盟を支持したことで一気に進展しました。

アメリカのバイデン大統領が、エルドアン大統領に電話してダメ押しの説得を行ったという話も入ってきています。

ただ、3か国の合意では、トルコが「テロ組織」と批判するクルド人組織を両国が支援しない、トルコへの武器輸出制限の撤廃など、フィンランドとスウェーデンが、トルコの要求をほぼ全面的にのんだ形になっています。

譲歩してでもNATO加盟にむけて合意を急ぎたい、ロシアに近い国々が抱える切迫感の表れと言えるのかもしれません。