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WTO、米の中国製品への制裁関税「不当」

2020年9月16日 6:05

アメリカと中国の貿易摩擦をめぐってWTO(=世界貿易機関)は、アメリカの中国製品に対する制裁関税は不当とする報告書をまとめました。

アメリカのトランプ政権は、2018年以降、中国による知的財産権の侵害があったとして、中国製品に対する関税を25パーセントに引き上げましたが、中国側はWTOの協定違反だと訴えていました。

WTOの裁判所にあたる紛争処理小委員会は15日、アメリカの措置は、加盟国の差別を禁じた原則に違反していると指摘。関税の税率も取り決めの水準を超えているとした上で、「アメリカは措置の正当性を証明する責任を果たしていない」として、中国側の主張を認めました。

米中貿易摩擦をめぐってWTOが判断を示すのは今回が初めてです。

アメリカが不服の場合、上訴できますが、最終審にあたる機関はアメリカが委員の選出を拒み人員不足で審理が行えない状態が続いています。

WTOの判断をうけ中国商務省は早速談話を発表し「公正な決定に賞賛の意を表す」と評価しました。