韓国 65歳以上「アストラ製」接種見送り
韓国政府はイギリスの製薬大手アストラゼネカなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、臨床データが不十分だとして当面、65歳以上への接種を見送ると発表しました。
韓国では新型コロナウイルス向けとして先週、初めてアストラゼネカのワクチンが承認され、来週26日から療養型病院などの入所者や職員を対象に最初の接種が始まる予定です。
ただ、ドイツやフランスなど一部の国で高齢者への接種を控える動きが出る中、韓国の保健当局は高齢者の臨床データが不十分だとして当面の接種対象を65歳未満にすると発表しました。これにより、当初、およそ75万人とされていた第1段階の接種対象者は、27万人あまりに下方修正されました。
65歳以上に接種するかどうかは、来月末をめどに追加の臨床データを確認後、判断する予定です。
一方で、WHO(=世界保健機関)の専門家委員会は今月10日、アストラゼネカのワクチンについて65歳以上への接種を推奨するとの見解を示しています。
また、韓国ではファイザーのワクチンについて、新型ウイルスの治療にあたる医療関係者およそ5万5000人から接種を行う予定ですが、今月中旬だった導入開始予定が月末以降にずれ込む見通しです。