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米中外交トップ 非難応酬“言葉の戦争”

2021年3月19日 12:03

アメリカと中国の外交トップによる初めての対面形式の会談が、アメリカのアラスカ州で始まりました。

会談は冒頭、カメラが入った場面から、お互いを非難し合う異例の展開となっています。

アメリカ・ブリンケン国務長官「ウイグル、香港、台湾、対米サイバー攻撃、同盟国への経済的搾取など、中国の行動への深い懸念についても話したい」

冒頭、ブリンケン国務長官がウイグル族への人権侵害など中国への懸念を表明すると、中国の外交トップ、楊潔チ政治局員は、ぶ然とした表情で20分近くも反論しました。

中国・楊潔チ政治局員「アメリカが中国の内政に干渉することに断固反対する」

楊潔チ氏は「アメリカには多くの人権問題がある」として、黒人差別の問題を持ち出しました。

そして、異例のやりとりは、これにとどまりませんでした。

ブリンケン国務長官「ちょっと待ってください、ちょっと待ってください」

ブリンケン長官は、米中双方の発言が終わり、退室しようとしたカメラをわざわざ呼び止め、反論しました。そして2回目のアメリカ側の発言のあと、アメリカメディアは退室したものの、今度は中国側が「不公平だ」同じく2回目の発言を求め、カメラを呼び戻す一幕もありました。

楊潔チ政治局員「あなた方は、少なくとも基本的な外交礼儀は守るだろうと思っていた」

こうしたやりとりは1時間あまり続き、アメリカメディアは、「これは外交ではない、言葉の戦争だ」と伝えています。

2日間の会談は、現在1回目の休憩に入っていて、まもなく再開する見通しです。

※楊潔チの「チ」は竹かんむりの下にがんだれと「虎」