アメリカでまた、警官が黒人男性を死亡させる事件が発生。交通違反の疑いが持たれた男性が撃たれた現場は、ジョージ・フロイドさんが押さえつけられて亡くなった場所の近くでした。大規模な抗議デモが起き、一部で略奪行為も発生する事態となっています。


■「スタンガン」と言いながら取り出したのは…銃

警察官が身に付けていたカメラに、一部始終が映っていました。

黒人男性のダンテ・ライトさん（２０）が拘束され、交通違反の疑いで警察官が調べようとすると、ライトさんは運転席に戻ろうとしました。もみ合いになり、女性警察官が「スタンガンで撃つぞ」と警告。「スタンガン」と連呼しますが、実際には銃を取り出し、直後にライトさんに発砲しました。女性警察官は「彼を撃ってしまった」と口にしました。車で逃げたライトさんは、その後死亡しました。

地元警察は、女性警察官がスタンガンを使おうとしたところ、誤って拳銃を発砲した可能性があるとの見方を示しました。


■再びの悲劇に抗議の「デモ」　一部で略奪も

この事件があったのは、去年５月に黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警察官に首を押さえつけられて死亡した事件現場の近くでした。警察官が黒人男性を死亡させる事件が、再び起きました。

現地では大規模な抗議デモに発展。参加者がプラカードを掲げて行進した一方で、デモ隊と警察が激しく衝突する事態も。参加者が「あなたたちはダンテ・ライトを殺した。もし私が過ちを犯したら同じように私も殺すの？」と詰め寄る場面もありました。

デモに便乗した、ショッピングセンターでの略奪行為も発生しています。
現地では１３日朝まで外出禁止令が出されています。

（４月１３日『ｎｅｗｓ　ｚｅｒｏ』より）