ベネズエラ“悪魔の仮面”でコロナ退散願う
中国ではきょうから大学の入学試験が始まりました。会場のスタッフが全員、ワクチンを接種する一方、感染が確認された生徒は病室で試験を受けました。ベネズエラでは悪魔がモチーフの仮面をかぶり踊ることで、コロナ退散を願っていました。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
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■中国 入試会場のスタッフは“全員接種”
(中国感染者 9万1267人
死者 4636人
※中国・衛生当局 7日)
これまで、新型コロナウイルスの感染をほぼ抑え込んできたとする中国。
7日、北京では多くの人の姿が。すごい人だかりで、通り抜けもできないような状態です。7日から、中国の大学受験が始まるということで、多くの保護者が応援に駆け付けています。そうした中、受験生が今次々と、会場へと入っていきます。大学の入学試験が中国全土で行われました。
受験生の母親「頑張りなさい!忘れ物はない?」
7日の受験生は中国全土でおよそ1078万人、去年より7万人増えて過去最多に。北京では感染対策として受験生と接する担当者らは全員、ワクチンを接種したといいます。
そんな中、先月下旬から感染者が相次いでいる広東省では、PCR検査で陽性を示した生徒らが隔離された病室で受験。また地元の警察が、受験会場との往復を送迎するなど受験生をサポートしていました。
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■アメリカ ワクチンの提供を表明
(アメリカ感染者 3336万2629人
死者 59万7628人
※米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
3300万人以上が感染したアメリカ。ワクチン接種が進む中、ワクチンを海外に提供する動きも出ています。6日、アメリカの上院議員ら3人が軍の大型輸送機で台湾に到着し、アメリカ政府がワクチン75万回分を提供すると明らかにしました。
国際的な枠組み「COVAX」などを通じて、世界各地にワクチンを提供する計画を発表しているバイデン政権。台湾への提供は、その一環です。その台湾に対しては、日本政府も4日に124万回分を提供。
これに対し蔡英文総統は自身のSNSで、感謝の言葉を日本語の字幕付きの動画で投稿。また台北市内の高層ビルには台湾と日本の友好や感謝を表す文字が浮かび上がりました。
一方、中国政府もワクチンの提供を申し出ていますが、台湾の蔡英文総統は、「中国に外国からのワクチン購入を妨害された」と批判。申し出を拒否していました。
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■イスラエル 感染者“大幅減”でマスクの着用が原則不要に
(イスラエル感染者 83万9571人
死者 6418人
※米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
人口のおよそ6割が接種を終えるなど、世界最速レベルでワクチン接種が進むイスラエル。若者に対するワクチンの安全性も確認できたとして、6日には12歳から15歳への接種も開始しています。
接種した人「怖くありません。100%安全だと思います」
接種が進むにつれ、感染状況が劇的に改善しているイスラエル。地元メディアによりますと、一時、1万人を超えていた1日あたりの新規感染者数は、5日には4人と大幅に減少しています。
これを受けて、エデルステイン保健相は6日、今後、感染者数が増えなければ、15日から屋内でのマスク着用義務を撤廃する方針を示しました。屋外での着用義務はすでに撤廃されているため、これにより、マスクの着用が原則不要となります。
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■アルゼンチン 政府を批判も“ワクチンにもっと注力を”
(アルゼンチン感染者 395万5439人
死者 8万1214人
※米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
一方で、感染拡大が続くのが、南米・アルゼンチン。感染拡大が収まらない現状に市民からは不満の声も。
学生「政府がワクチンにもっと力を入れていれば、人々がロックダウンをもっと尊重していれば、死は避けられたと思います」
こうした不満の声は別の場所でも。ブエノスアイレスの広場に集まったのは、レストランのオーナーたちです。従業員の家族らの生計がレストランの営業に支えられているとして、営業時間の延長などを求めていました。
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■ベネズエラ 悪魔がモチーフの仮面かぶり、コロナ退散願う
(ベネズエラ感染者 24万2138人
死者 2719人
※米ジョンズ・ホプキンス大 7日午後5時時点)
同じ南米の国・ベネズエラでは、街中で異様な光景も。音楽の中で、踊る大勢の人。かぶっている仮面のモチーフは、なんと「悪魔」です。
およそ300年も続く伝統行事で悪魔の格好をした信者が、教会の周りで元気に踊り、善が悪に打ち勝つことを表現するというもの。今年はコロナの退散も願って行われたということです。