アメリカの国立研究所は２３日、イギリスのアストラゼネカが行った新型コロナウイルスワクチンの臨床試験について、不完全なデータが含まれている可能性があると発表しました。

アストラゼネカは２２日、アメリカでの新型ウイルスワクチンの最終段階の臨床試験結果を公表し、７９パーセントの予防効果が確認されたなどとしていました。

これについて、アメリカの国立アレルギー感染症研究所は、「臨床試験の結果に古い情報が含まれ、予防効果について不完全な見解を提供した可能性がある」との懸念を示しました。

その上で、アストラゼネカに対し、データを精査して最新の情報を公表するよう求めました。

これを受けアストラゼネカは、最新のデータをすぐに公表する方針を示しています。

一方、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は２３日、アメリカメディアに対し「アストラゼネカのワクチンは非常に優れたものである可能性が高い」と述べ、記載したデータが完全ではなかっただけで、大きな問題ではないとの見方を示しています。