クーデターで混迷するミャンマー 隣国・タイ国境で若者たちが“必死の抵抗”…避難生活を農業で支援する日本人も
クーデターで混迷するミャンマー。隣国タイの国境地帯で、軍と戦う若者や、日本人が始めた農業支援を取材しました。
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タイの国境地帯。
記者「川の向こうはミャンマーです。見えているのは、ミャンマーで住む家を追われた人たちが暮らす、いわゆる『難民キャンプ』です」
ミャンマーではクーデターの後、150万人以上が家を失い、避難生活を強いられています。
武力で政権を奪った軍に対し、若者たちはいまも必死の抵抗を続けています。
高校を辞めて戦闘に加わった男性。軍の砲撃で両手を失いました。
両手を失った男性(18)「軍は罪のない子どもを逮捕して拷問し、 道ゆく人を殺した。それを見て、革命(戦闘)に参加しました。(両手を失ったことに)後悔はありません」
軍による無差別な弾圧で、市民生活は困窮を極めています。
長年、ミャンマーの人道支援を続ける井本勝幸さん。タイに逃れたミャンマー人に、農業支援を行っています。
自ら作物を育てることで食料不足を解消するだけでなく、それを販売し収入を得て自立を促す取り組みです。
井本さん「どうやって新しい場所で自分で生活を立てていけるか。一番身近な、早い方法が農業」
タイ国境には、9万人を超えるミャンマーからの避難民がいるといわれています。
ミャンマーから避難した男性(41)「私や仲間の生活と食料の問題を解決するためにこの仕事をしています。でも、その問題を解決できない人もたくさんいるのです」
国際社会の関心が薄れつつある今も、自由のための戦いが続いています。