中国 先月下旬から感染拡大「抑え込んだ」
中国政府は27日、先月下旬から続いた新型コロナウイルスの感染拡大を「抑え込んだ」と宣言しました。
中国では、先月20日に江蘇省南京市の空港で感染力が強いデルタ株の感染者が判明して以降、多くの都市に感染が拡大していました。
中国当局は、南京市でおよそ1か月、空港を閉鎖するなど移動制限を行い、900万人以上の市民全員に複数回のPCR検査を行ったほか、感染が見つかったほかの都市でも一部地域の外出を禁止するなど警戒を強めてきました。
海外からの渡航者を除く中国本土の26日の新たな感染者は2人で、衛生当局は27日、会見で、感染者の数は減少を続けているとして「今回の感染拡大は効果的に抑え込んだ」と宣言しました。
世界で感染拡大に苦しむ国がある中、中国としては感染対策が他国より優れているとアピールする狙いもあるとみられます。
また、国産ワクチンの接種回数が延べ20億回を超えたと強調。その上で、今後、感染リスクが高い職業や高齢者を対象に、追加でワクチンを打つ、いわゆる「ブースター接種」を最後の接種から6か月後に行えるようにすると明らかにしました。一般市民へもブースター接種を行うかどうかは検討を続けるとしています。