“接種が条件”会食の人数制限緩和へ 韓国
アメリカ・ニューヨークの劇場では、2年ぶりのクリスマス公演がマスクなしで行われる予定です。一方、韓国では来週からワクチン接種を条件に、会食の人数制限が緩和されることになりました。海外での新型コロナをめぐる最新の動きです。
■アメリカ
世界最多の4400万人以上が感染したアメリカ。(感染者 4476万7938人 死者 72万1567人 米ジョンズ・ホプキンス大 15日午後5時時点)
ニューヨークでは街に活気が戻りつつあります。11日、盛大に行われたのは「コロンブスデー」のパレード。
コロンブスデーとは1492年、イタリアの探検家コロンブスがアメリカ大陸に到達したことを記念する祝日です。
AP通信によりますと、去年は新型コロナの影響で中止となりましたが、今年は3万5000人が参加、また、沿道などに数万人の観客が集まりました。
さらに、クリスマスに向けた動きもありました。
ニューヨークの名所である大規模劇場では、2年ぶりのクリスマス公演に向け、ダンサーたちがレッスンを開始しました。
「私たちは再び一緒に踊れることにとても興奮しています」
ダンサーとスタッフは全員ワクチンを接種済みで、本番ではマスクなしでの公演を予定しています。
そのワクチンを巡って動きがありました。
14日、アメリカのFDA(=食品医薬品局)の諮問委員会が専門家らによる諮問委員会を開き、モデルナの新型ウイルスワクチンについて、3回目の追加接種、いわゆるブースター接種に関する協議を行いました。
会議では専門家から「データが足りない」などの意見も出ましたが、投票の結果、全会一致で65歳以上や重症化リスクの高い人、医療従事者など感染リスクの高い職に就く人への追加接種を推奨しました。
■韓国
“ブースター接種”を巡る動きは韓国でも起きています。
15日、“ブースター接種”を受けるため、病院を訪れたのは文在寅大統領です。
10月末に海外歴訪を控えていることから、夫人とともにブースター接種を受けました。
文大統領が今回接種したのはファイザー社のワクチン。1回目、2回目に接種したアストラゼネカ社のワクチンとは異なる交差接種となりました。
また15日、韓国では規制緩和の動きも起きました。
韓国政府は来週から、ワクチン接種を条件に会食の人数制限を緩和することを決めました。これにより、ソウル首都圏など最も厳しい対策が取られている地域では、ワクチン接種を完了した人が4人いる場合、最大で8人での会食が可能となります。
政府は11月から「段階的に日常回復」を進めると予告していて、今回の緩和はそれに向けた“移行措置”としています。
(感染者 33万9361人 死者 2626人 韓国・保健当局 15日発表)
■ベトナム
85万人以上が感染しているベトナムでも規制緩和の動きがありました。(感染者 85万3842人 死者 2万950人 米ジョンズ・ホプキンス大 15日午後5時時点)
国内では一時、感染が急拡大しましたが、現在、新規感染者数は減少傾向にあります。
政府が制限措置を緩和したことをうけ、首都ハノイではレストランなどでの店内飲食が再開されました。
店内での飲食は3か月ぶりとあって店には多くの利用客が訪れました。
ベトナムの“国民食”フォーのレストランでも、食事を楽しむ客の姿が見られました。
ロイター通信によりますと、ハノイに住む成人のおよそ98%が1回目のワクチンを接種。接種を完了した人は50%だということです。