イスラエル軍は23日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点を標的に大規模な空爆を行い、これまでに50人が死亡し、300人以上がケガをしたということです。

レバノンの国営メディアは23日、イスラエル軍がレバノン南部の村などを中心に、30分間で80回以上の空爆を行ったと伝えました。これまでに50人が死亡、300人以上がケガをしたということです。

これに先立ち、イスラエル軍の報道官は、ヒズボラがレバノン南部の住宅などにミサイルやロケット弾を隠しているとして、「レバノン全土のテロリストを標的に広範囲に攻撃を行う」との声明を出して周辺の住民に避難を呼びかけていました。

今回の空爆は東部や北部などこれまで標的にしていなかった地域にも行われ、ロイター通信は去年ヒズボラとの交戦が始まって以来、レバノンの最も広い範囲に及ぶ攻撃だとしています。

前日にはヒズボラがイスラエル北部にロケット弾を発射するなど、攻撃の応酬が続く中、イスラエル軍の報道官は、「安全のために必要なことは何でもする」と述べ、レバノンへの地上侵攻の可能性も示唆しました。