国連・安保理は“機能不全”露呈 グテーレス事務総長、涙浮かべプーチン大統領に呼びかけ
ついにロシアがプーチン大統領の指示により、ウクライナへの攻撃を始めました。国連の安全保障理事会の緊急会合が開かれた米・ニューヨークから中継です。
■各国の呼びかけ中に…ロシア軍事作戦の一報
安保理の緊急会合は、各国が攻撃をやめるよう呼びかけている最中に、常任理事国であるロシアの軍事作戦の一報が飛び込むという、異例の展開となりました。
グテーレス事務総長は冒頭、プーチン大統領に対し、「ウクライナへの攻撃を中止するよう心の底から言いたい」と訴えました。しかし、その直後に軍事作戦表明との一報が入ると、外交官らが慌ただしく行き来する様子が見られました。
その後、ロシアの国連大使は、「特別作戦の目的は、ウクライナ政府から大量虐殺を受けている人々を守ることだ」と述べ、軍事作戦の正当性を主張しました。
■ウクライナ大使の反応
ウクライナの大使は、「戦争を止めるのが安保理の役割だ」と訴えた上で、ロシアの大使に強い言葉で迫りました。
ウクライナ大使「いまプーチン大統領やラブロフ外相に電話して侵攻をやめさせろ」
終了後、グテーレス事務総長は、目に涙を浮かべながら改めてプーチン大統領に呼びかけました。
グテーレス事務総長「プーチン大統領、私はあなたに言わなければならない。人道の名の下に今世紀最悪となる可能性のある戦争を欧州で始めるな」
安保理は常任理事国のロシアが拒否権を持つため、一致した対応をとるのは困難で、機能不全を露呈しています。