米国竜巻 懸命の救助活動続く 現地中継
アメリカ中西部や南部の広い範囲に甚大な被害をもたらした竜巻で、死者が100人を超えるとみられるケンタッキー州では、発生から2日目の朝をむかえ、懸命の救助活動が続いています。現地から橋本記者が中継で伝えます。
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史上最大規模の竜巻によって壊滅的な被害を受けたメイフィールドの現場です。住宅は完全に崩れ落ちてしまっています。鉄骨は大きくひしゃげ、レンガも粉々になっています。ベッドやソファも外に投げ出されていて、ここで暮らしていた住民の生活が一瞬にして奪われたことがわかります。
このすぐ近くにあるろうそく工場では、建物が倒壊し、多数の死傷者が出ました。現在も、現場周辺は立ち入りが規制されていて、救急車両が頻繁に出入りするなど救助活動が続いているものとみられます。
ケンタッキー州の知事はCNNに出演し、州内で80人が死亡したと話しました。
竜巻は300キロ以上にわたって移動したとみられ、他にもイリノイ州など4つの州であわせて14人の死亡が確認されました。
今回の竜巻の原因について、現地メディアなどは「スーパーセル」と呼ばれる巨大な積乱雲によって多くの竜巻が起きたと伝えています。
気象学者ジェフ・マスターズ氏「どうして12月にこんなことが起きているのか、このような現象は3月・4月・5月などにしか見られないもの」
竜巻が発生した日は12月としては異例の春のような暖かさで、大気が不安定になったということです。
現地は火曜日以降、再び天候が崩れる予報となっていて、二次災害への懸念も高まっています。