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金剛山地区ホテル解体、韓国が遺憾表明 北朝鮮の回答なし

2022年4月8日 12:46
金剛山地区ホテル解体、韓国が遺憾表明 北朝鮮の回答なし

北朝鮮・南東部の金剛山観光地区に韓国企業が所有するホテルについて、北朝鮮が一方的に解体を進めているとして韓国政府は「強い遺憾」を表明しました。韓国側の呼びかけに北朝鮮は回答していないということです。

北朝鮮が解体を進めているのは、韓国企業が所有する金剛山観光地区の宿泊施設「海金剛ホテル」です。

韓国統一省は8日、ホテルが一方的に解体されているとして「強い遺憾」を表明した上で、解体を中断するよう求めました。

北朝鮮側に説明を求め、協議を行うよう提案したものの、まったく回答がない状態だということです。

金剛山観光地区では南北の協力事業として韓国人向けの観光が行われてきましたが、2008年に北朝鮮の兵士が韓国人観光客を射殺する事件が起き、中断。

文在寅政権が再開を模索していたものの、2019年に現地指導をした金正恩委員長(当時)は「見るだけで気分が悪くなるみすぼらしい南側の施設」と述べ、 韓国側と合意の上で撤去するよう命じていました。

また、韓国統一省は今月15日の故・金日成主席の生誕110年に向け、「軍事パレードの準備動向と推定される動きがある」と明らかにしました。

核実験の再開やICBM(大陸間弾道ミサイル)の追加発射も懸念されていることから、アメリカと協力して動向を注視するとしています。

■写真:2019年10月23日「労働新聞」より 北朝鮮の金剛山地区を訪れ、ホテルなどの撤去を命じる金正恩委員長(当時)