カタール、ガザ停戦交渉の仲介「中断した」と発表
イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘をめぐり、停戦交渉を仲介するカタールの外務省は9日、交渉の仲介を「中断した」と発表しました。
パレスチナ自治区ガザ地区では、9日も各地でイスラエル軍による攻撃があり、中東のテレビ局アルジャジーラによりますと、少なくとも40人が死亡しました。
戦闘による被害の拡大が続く中、イスラム組織ハマスの指導部が拠点を置き、アメリカやエジプトとともにガザ地区をめぐる停戦交渉の仲介役を担ってきたカタールが、仲介を「中断する」と発表しました。
カタール外務省は、9日に発表した声明の中で、前回の交渉が行われた際、合意に至らなければ「カタールはハマスとイスラエルを仲介する努力を中断する」と、交渉当事者に伝えたと明らかにしました。
理由について「交渉が戦争を継続することの正当化に使われることは受け入れられない」ことなどをあげています。一方で、イスラエルとハマスが戦闘を終わらせるという「意思と真剣さ」を示せば仲介を再開するとしています。
停戦交渉は、イスラエルとハマス双方が譲歩する姿勢を見せず難航してきましたが、カタールの中断宣言による影響も避けられないとみられます。