“解読不可能”な暗号を実用化へ 東芝が英ケンブリッジに「量子暗号通信」新拠点 中国が先行も…各国が開発急ぐ
解読が不可能な次世代の暗号技術の実用化に向けて、イギリスに新たな拠点がオープンしました。機密情報を守る切り札として期待されています。
22日、イギリス・ケンブリッジにオープンしたのは、次世代の暗号技術「量子暗号通信」の実用化の拠点、東芝の「量子技術センター」です。「量子暗号通信」は解読が不可能とされているため、メールや電子商取引などに対するサイバー攻撃に備える技術として期待されています。
鈴木あづさ記者
「こちらの機械で解読されない暗号のカギを数字の配列で送り、見破られた場合は検知できるシステムです」
東芝・執行役上席常務 岡田俊輔氏
「絶対やぶられない暗号なので、人のゲノムデータとか、医療関係、金融関係、 国のセキュリティーに関する問題、こういった点でも役に立つと考えています」
イギリスの通信大手BTがロンドン中心部で試験的なサービスを展開していて、イギリス政府も実用化に期待を寄せています。
投資担当閣外相 ドミニク・ジョンソン氏
「このシステムは、データを長期間、非常に安全に保存することを可能にします。このシステムを使って、すべてのデータを全世界のネット上に送信することができるようになるのです」
実用化では中国が先行する中、各国が重要情報を守る技術の開発を急いでいます。