歴史的大接戦…米大統領選の行方は【キキコミ】
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こちらが最新の支持率です。その差わずか0.1ポイントと歴史的な接戦となっています。
その「接戦の理由」と、どちらが勝っても大きな影響があるという「日本の安全保障」について、アメリカ政治に詳しい明海大学の小谷哲男教授に話を伺いました。
○櫻井
「大接戦の理由はどういった点があげられますか?」
○明海大学 小谷 哲男 教授
「一言で言うと、ハリス氏が弱い候補であるということだと思います。アメリカの人口動態を考えれば、若者、黒人、ヒスパニック系、彼らの支持をハリス氏が取り付けて、本来であれば優位な形で進めなければなりませんが、そうなっていません。
バイデン政権のこの4年間で経済が良くなったと考えていない人たちが多くいて、彼らは、ハリス氏を選んでも、経済が良くならないと考えています」
また日本の安全保障については、どちらが大統領になっても影響が大きいと話します。
○櫻井
「中国・ロシア・北朝鮮が、日本に対してどんな行動にでるか選挙結果による影響はありますか?」
○明海大学 小谷 哲男 教授
「短期的には、選挙が終わり来年1月20日に新しい大統領が任期を始めるまでの2か月は、アメリカ国内が相当混乱すると思います。これに乗じて、北朝鮮・中国・ロシアが何らかの現状変更をすることは考えられます。
北朝鮮が7回目の核実験をするなら、このアメリカの政治の空欄だと思います。実際の任期についたら、トランプ氏の場合は予測不可能で、何をするかわかりませんので、北朝鮮・中国・ロシアなども大きな現状変更はしにくくなるかもしれません」
「ハリス氏の場合は行動が予測しやすいので足元をみて、さらなる現状変更をしてくることも考えられます」
一方、トランプ氏が選ばれると、石破総理が“苦労する”という見方も。
○明海大学 小谷 哲男 教授
「トランプ氏の側近が言うには、トランプ氏とうまくやるには、3つの条件があって1つは『忍耐力』。トランプ氏は前回話したことを忘れて、同じ話を何回もすることがあります。それにめげず、何度も何度も日本の立場を説明することが必要になります。
2つ目の条件が『国内の政治基盤が強いこと』石破政権が少数与党になるとすれば、それはトランプ氏とやり合う上では難しい状況につながっていく可能性が否定できません。
そして3つ目の条件が『ゴルフ外交』です。下手でもだめで、ある程度うまくないと交渉相手としてみなされない場合があります。石破総理は聞くところによると(高校時代)ゴルフ部だったということである程度ゴルフはできるかとは思いますけれど、そのゴルフ外交をどこまでできるかが問われてくると思います」
大統領選は日本時間5日(火)夜から投票が始まります。
(11月4日放送『news zero』より)