ロシア軍 極超音速ミサイル「キンジャール」使用が明らかに
ウクライナに侵攻したロシア軍は、南東部マリウポリなどで激しい攻撃を続けているほか、西部で迎撃が難しいとされる「極超音速ミサイル」を使用したことが明らかになりました。
ロシア国防省によりますと、南東部のマリウポリで、ロシア軍は包囲網を狭めながら中心部でウクライナ軍と戦闘を行っているということです。
マリウポリ市内にはいまだ市民らおよそ35万人がいるとされ、中心部で本格的な戦闘が始まれば、犠牲者がさらに増えることが懸念されます。
また、ロシア国防省はウクライナ西部の軍事関連施設に対し、戦闘機に搭載した極超音速ミサイル「キンジャール」を18日に使用したことを明らかにしました。極超音速ミサイルの使用が明らかになったのは初めてです。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ビデオメッセージを公開し、ロシア側に会談による解決を呼びかけました。
ゼレンスキー大統領
「特にモスクワの人たちに聞いてほしい。話し合いの時がきた。いまこそ話し合うべきだ」
ゼレンスキー大統領はまたロシアに対し、交渉こそが自らの過ちによる損失を減らすための唯一の方法だと訴えました。
一方、アメリカ国務省でブリンケン長官の上級政策アドバイザーを務める高官が、NNNの単独インタビューに応じ、対ロシアでの連携は、ヨーロッパだけでなく、日本をはじめアジアの同盟国とも深めていく考えを示しました。
米国務省・ショレ上級政策アドバイザー
「ウクライナ危機への対応は、欧州だけではない。日本のようなインド太平洋地域の緊密なパートナーとの連携が必要だ」
一方で、「中国がロシアを支援するなら容認できない。中国も『結果』に直面することになる」と強調して、経済制裁も示唆しながら強くけん制しました。