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民間人が“数百人避難”の劇場をロシア軍が爆撃 ゼレンスキー大統領「戦争犯罪だ」

2022年3月17日 19:51

ロシアによるウクライナ侵攻から3週間。ウクライナ国防省は、ロシア軍に拉致されていたメリトポリ市長が解放されたと発表しました。地元メディアは、「市長はロシア軍の捕虜9人との交換で解放された」と報じています。

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ウクライナ第2の都市、ハリコフでは、学校が砲撃を受け甚大な被害が出ていました。

校長
「ロシア軍はどうしてここにきたの?なぜ学校にミサイルを撃つことができるの?」

子供たちが避難する場所も標的になっています。

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戦火に包まれている、ウクライナ南東部マリウポリ。ロシア軍の爆撃により煙があがっていたのは、民間人が数百人も避難していたとされる劇場です。

攻撃を受ける前の衛星写真には、赤い屋根の劇場の周囲にロシア語で「こどもたち」と大きく書かれ、避難している人がいることを示していました。

それでも行われた、ロシアによる無差別攻撃。

犠牲者の数はまだ明らかになっていませんが、ウクライナのゼレンスキー大統領は17日に投稿したビデオ声明で、「(劇場には)数百人の人々が身を隠していた。ロシアによる戦争犯罪は止まらない」と非難しました。

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ロシアによる一方的な侵攻が始まってから3週間。

17日、ウクライナの首都キエフでは、集合住宅に撃墜されたロシア軍のミサイルの破片が落下し、火災が発生しました。

消防
「動かしてくれ」

1人が死亡し、少なくとも3人がけがをしたということです。

被害が拡大する中、ウクライナ国防省は16日、ロシア軍に拉致されていたメリトポリ市長が解放されたと発表し、ゼレンスキー大統領と電話で話す動画を公開しました。

ゼレンスキー大統領
「いま、あなたの声が聞けて本当にうれしいです。あなたは生きていますね、ありがとう」

メリトポリ市長
「ありがとうございます。私を見捨てないでくれてありがとうございます」

ゼレンスキー大統領
「見捨てることなんてしないよ」

地元メディアは、「市長はロシア軍の捕虜9人との交換で解放された」と報じています。

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そして、進展の可能性が出てきたのが停戦協議です。

ウクライナ代表団のポドリャク大統領府顧問は16日、アメリカメディアに対し、「ロシアが立場を大きく軟化させた」とした上で、「数日のうちに停戦が実現すると確信している」と述べました。

ロシア側の代表であるメジンスキー大統領補佐官は、妥協案として、ウクライナがオーストリアなどのように限定的な自国の軍隊を持ちつつ、中立的な立場をとることを検討していると述べています。

一方でプーチン大統領は、「(特別軍事作戦で) すべての任務を必ず成功させる」と発言しました。

停戦は実現するのか。協議のさらなる進展が焦点です。

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