ミサイル8発で炎上…空軍基地、完全破壊される ウクライナ
ウクライナに侵攻したロシア軍は首都キエフへの包囲網を徐々にせばめつつあります。一方、占拠された町では住民が抗議の声をあげるなど、一般の人々も抵抗を続けています。
ウクライナ当局によりますと、首都キエフの南にある空軍基地では12日、ロシア軍のミサイル8発が撃ち込まれました。燃料倉庫にも引火して炎上し、空軍基地が完全に破壊されたということです。
首都に向けて進軍を続けるロシアは12日、キエフの北東に位置するチェルニヒウ州でウクライナ軍を攻撃したとする動画を公開しました。アメリカ国防総省の分析では、ロシア軍はキエフの東側で勢いを増しているとみられています。
一方、ロシア軍に包囲され水や食料の不足が深刻な南東部マリウポリでは、12日も域外からの物資の補給が試みられました。マリウポリへの人道支援は、ロシア軍の妨害などにより度々失敗しています。
マリウポリの副市長「8日間、電気も外部との接触も何もない状態が続いている。とにかく水と食料が必要だ」
こうした中、AP通信などによりますと、9日に小児病院への空爆でケガをした女性が、避難先で女の子を出産したということです。
ロシアは占拠した地域での支配を強めています。
南東部のメリトポリでは、市長がロシア軍に拉致されました。ウクライナ当局が公開した映像では、市長とみられる人物が連れて行かれる様子が映っています。
メリトポリでは12日、占拠された市役所の前に、およそ2000人が集まり抗議の声をあげたということです。
「市長を解放しろ!」
停戦に向けた協議は難航していますが、ロイター通信によりますと、ゼレンスキー大統領は12日、イスラエルのベネット首相にエルサレムで協議の場を設けるよう仲介を依頼したことを明らかにしました。