メリトポリ市長がロシア軍に拉致…ゼレンスキー大統領「テロの新段階」と非難
ロシアによるウクライナ侵攻でロシア軍は首都キエフに向けて進軍を続けています。また、飛行場への攻撃など戦線はウクライナ西部へと拡大する恐れも出ています。
ロシア軍が近づくウクライナの首都キエフでは12日も明け方から銃声や爆発音が響き渡りました。
アメリカ国防総省の高官は11日、首都キエフの北東側で、前日に40キロ地点にいたロシア軍の部隊が20キロから30キロまで迫っているほか、北西側では15キロの地点で前進する態勢を整えているとの分析を示しました。
また、ロシア国防省は、ウクライナ西部の2か所にある軍用飛行場を「長距離精密誘導兵器で攻撃し、無力化した」と明らかにしました。
アメリカ側は「ダメージは不明だ」としていますが、戦線が西側に拡大する恐れが出ています。
一方、南東部マリウポリでは小児病院がロシア軍の攻撃を受けましたが、AP通信などによりますと、当時病院にいた女性が無事、避難先で女の子を出産したということです。
ゼレンスキー大統領「ロシア軍はマリウポリの住民を拷問し続けている。あした我々は街に食料、水、医薬品を届けることに再び挑戦します」
マリウポリは攻撃が続き、「人道回廊」が機能していません。
地元当局などによりますと、これまでに避難できた人はおらず、少なくとも1582人の市民が死亡したということです。
一方、南東部の都市メリトポリでは、市長がロシア軍に拉致されました。ロイター通信が配信した映像では、市長とみられる人物が連れて行かれる様子が映っています。
ゼレンスキー大統領は「テロの新段階」と非難しています。