停戦協議 ウクライナ代表団「ロシアは立場軟化させた」一定の進展か
ロシアがウクライナに侵攻を開始して3週間となります。16日、ウクライナ側はロシア軍が包囲している南東部マリウポリで、市民らの避難所になっていた劇場がロシア軍の攻撃を受けたとして批判を強めています。
16日、ウクライナのゼレンスキー大統領はロシア軍に包囲されているマリウポリで、数百人の市民が避難している劇場が、ロシア軍に攻撃されたと述べました。犠牲者の数はわかっていません。
攻撃前に撮影された衛星画像では、劇場のまわりにロシア語で「子どもたち」と書かれているのが確認できます。
マリウポリ市長「侵略者の攻撃により劇場が破壊された市民が避難していた場所だ。ジェノサイド(大量虐殺)としか言いようがない」
ロシア側は攻撃を否定しているということですが、ウクライナのクレバ外相はSNSで建物が破壊される前の写真をあわせて掲載し、ロシアが民間人の避難所だと知らなかったはずがないと批判しています。
また、ウクライナ非常事態庁によりますと、首都キエフで17日早朝、撃墜されたロシア軍のミサイルの残骸が16階建ての集合住宅に落下し、火災が発生したということです。1人が死亡し、少なくとも3人がけがをしたということです。
こうした中、停戦協議についてウクライナ代表団は16日、「ロシアが立場を軟化させた」と述べ、協議に一定の進展があるとの認識を示しました。
ロシア側の代表団は妥協案として、ウクライナがオーストリアなどのように限定的な自国の軍隊を持ちつつ、中立的な立場をとることを検討していると述べています。