“ロシアの態度が軟化”近日中に停戦の可能性も
ロシアとウクライナの停戦協議が続く中、ウクライナの代表団のひとりがロシア側の態度が軟化し近日中に停戦に至る可能性があるとの見方を示しました。
ウクライナ代表団のポドリャク大統領府顧問は16日、アメリカメディアのインタビューの中で、「ロシアが立場を大きく軟化させた」と明らかにしました。そのうえで「数日のうちに停戦が実現すると確信している」と述べ、両国の大統領が署名する文書のとりまとめを進めているとしています。
イギリスのフィナンシャルタイムズはウクライナがNATO(=北大西洋条約機構)への加盟を放棄することなどを条件にロシア軍が撤退する案が検討されていると伝えています。
また、ウクライナ側は再び侵攻された場合に、アメリカやイギリスなどが安全保障を担う法的枠組みを設けることを提案しているということです。
ただ、ロシアのプーチン大統領は16日も平和的な解決手段がなかったと軍事侵攻を改めて正当化したうえで「当初の軍事目的は必ず達成する」と述べるなど強硬な姿勢を崩していません。
停戦協議は妥協点を見いだすための詰めの交渉が続いているとみられますが、ウクライナではロシア軍の激しい攻撃が続いています。
アメリカ連邦議会でオンライン演説したウクライナのゼレンスキー大統領は、「真珠湾攻撃や同時多発テロを思い起こして欲しい」と呼びかけるとともに、「空を守る必要がある」として、ウクライナ上空での飛行禁止区域の設定や戦闘機の供与などを改めて求めました。